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MAHIROSSIMO

「抗え、そして抗え」 HiGH&LOWと「ビガー・ケージズ、ロンガー・チェインズ」

急にどうしたって言われそうなんですけど、手持ちのブログがあったことを思い出したのでここにとりあえず記します。ズボラか。
HiGH&LOWとニンジャスレイヤーについての覚書です。
THE MOVIE2の内容のネタバレなども含まれます。
掲題はニンジャスレイヤーのエピソード名。
大好きなやつ。というか、たぶん一番初めにリアルタイムで読んだやつだ。
映画第二弾を見たときに真っ先にこのワードが浮かんだ。
より大きな檻。より長い鎖。強大な『敵』。逃れられない『運命』。
ハイローはSWORDというこどもたちの世界の外に九龍や警察といったおとなたちの世界があって、どれだけ足掻いたってそれから目を背けることも逃れることもできないよ変わっていくんだよっていうメッセージをこれでもかって出してくる。
(これは常に変化していくという話をずっとしてるLDHの理念の話でもある)
だけどかといって「諦めて外界からの変化に迎合しなさいね」という話ではもちろんなくて、「変わるには自分の意思がなきゃいけない」っていうことを特に映画第二弾だと琥珀を通じて言ってくれてるのでハイローは実質おとぎ話だしものすごく寓話的だなあと思う。
「入れ子構造のジゴクさ、この世ってものは」
っていう台詞を、上記のニンスレエピソードから引用するならば、確かにおとなの世界は、金や生活や立ち退きや将来や、もちろん死といったあらゆる生々しい未来の話が絡んでくるジゴクなんだけど、ほんとにマジックモンキーはブッダの掌から出られないのか?っていうことをハイローは常に問いかけてくる。
この台詞は最後に「思想、闘争、役割、与えられるまま流されれば、お前の世界はジゴクのままだ」って言葉で締めくくられるので、まあつまり言いたいことはそういうことなんですね。
その大きな檻の中からは逃げられないし、自分を繋いでる運命の鎖は確かに存在する。
過去を燃やしたって、結局なんの意味もない。
殺した過去(これの元ネタはシルバー事件)はいつか自分に追いついてくるし、思い知らされる日が来るんだよ。
そのためには変わっていかなくちゃいけないんだよ。
でも、抗うことにはちゃんと意味があって、抗うことで手に入る大切なものは存在する。
抗って、その長い鎖を断ち切ることはできる。(つまり、チェインブレイカーだよ!)
それは嘘ではない。悪役の見せるマボロシではないし、バイオ密林の中で光るタケノコでもない。
掌をガラス片で貫かれたって拳が潰れたって守りたいもののためなら負けないし、倒れない。
だけど一人ぼっちで立ってるわけじゃないし、逆に一人ぼっちだと勝てない。一人だと思っていたら勝てない。
一人で立てるうちは一人で立つべきかもしれないけど、立てなくなったら誰かに救われてもいい。
Higher Groundの歌詞にもある「痛みよりも愛が勝る」ってつまりそういうことだぞ!
という明確なメッセージを伝えてくる作品だな〜好きだな〜!アクション方面で取りざたされがちなハイローだけど、こういう読み方もできるよ、という話でした。
まとまらねえし読みにくいな!
でもおわり。
HiGH&LOWが入れ子構造?の救済の物語になっている、という話はまた今度。
まあこれは改めて説明するまでもないですが。

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